クラソノです。
もう月末ですね、、、ちょっと前までGWだった気がするのですが、、
世の中には当たり前のことと思われつつ、実はそれ間違っているよ、とかまだ分かってないんだよ、ということがたくさんあります。
特に人間の体のことは、そういうことが多い。
超回復は本当にあるのか?
昨日も会員さんとお話ししていて、「筋肉痛になる仕組みなんて、まだ分かってないんですよ」
という話から超回復についての話になりました。
そう、超回復です。
トレーニングをしたら、2、3日後に筋肉が発達するという
以前も一度話題にしたかもしれないのですが、せっかくなので再度書かせてもらいましょう。
結果を先に言えば、
「筋肉の超回復なんて本当かどうか、分かってないんです」
ということです。
まず先に筋肉の超回復についてイメージしましょう。
みなさんがジムでウエイトトレーニングをすると、筋肉の戦域が傷つきまます。
なので、一旦筋力が落ちるのですが、48時間ー72時間で繊維の修復がされ、以前よりもさらに強くなっている、、
というイメージです。
よく言われるのが、ドラゴンボールのサイヤ人ですね。
死の淵から這い上がるほどに強くなる、という。あんな感じ。
でもこれはどうも根拠がないっぽいんです。
「いやいや、それはないでしょ。。。超回復なんて超当たり前でしょ!?」
と思うかもしれませんが、本当わからない。
どうやらこの超回復というのは本来は「筋肉の中のグリコーゲンの回復」のことのようです。
筋トレをすれば、筋肉の中のエネルギー源、グリコーゲンが使われます。
そしてついには枯渇してしまいます。体が動かなくなる時はこの状態なのです。
ベンチプレスは10repした、もうだめ、、、という時。
で休憩している間にも回復されるので、またできるようになるのです。
その枯渇から完全に回復するのが24時間−72時間と言われているのです。
これがグリコーゲンの超回復。
これがいつの間にか筋肉の超回復と混合された、と思っています。
超回復を見ることができるのだろうか?
考えて見てください。
筋トレをした後の筋肉の細胞を採取してこれはこれくらいの大きさ、で10時間目はこれくらい、20時間目はこれくらい、30時間目は、、、と大きさを計測して、それが本当に結果としてわかるくらいに大きくなるでしょうか?
もっと言えば、小さな損傷なんてみえるのでしょうか?
「うわ、ほんとだ、だんだん傷がなくなって、筋繊維が大きくなってる!」
なんて言えるのでしょうか?
さらに論文として有意な数をサンプリングした状態で、色々な非難に耐えうるレベルでできるのか?
私はそれはない、と思っています。
1回トレーニングをして48時間−72時間で筋肉が修復されて大きくなる、なんてことは証明できないでしょ。
1回のトレーニングで、どれだけ大きくなるんだ?ってことです。
そんな簡単に筋肉が回復するとは思えません。
疲労は回復しますよ。
でも
「傷ついた筋繊維が二日前より強く、大きくなって新登場!」
みたいなのはないな、と。
長期的には発達する!
当然、長期的な適応はあります。
筋トレをすれば筋肉が強く、大きくなりますよね。
どういうシステムかは分からないけど、筋肉は発達する。
何がスイッチを入れるのか、どういうスイッチなのか、これもまだ謎。
トレーニングすれば、そのトレーニングに適応するように体は発達する。
それは間違いない。
でもそれが48時間ー72時間超回復の積み重ねなのか、、
というと「それは違うだろう・・・」ということなのです。
筋肉が大きくなる、発達する過程、システムというのはそんな簡単なもんじゃない、と思うのです。
どういうシステムかは分からないけど、長期的には発達します。
でも、それは俗にいう超回復ではない。
現在はフィットネスー疲労理論というのもあります。
モデル的には良さそうな感じですが、筋肉の発達の仕組みを説明しているものではありません。
パフォーマンスが上がる仕組みって、こんな感じかな?というくらいですよね。
筋肉の超回復は感覚的には分かります。
でもそれは48時間とかそんな短期間に分かるもんじゃないと思います。
常識を疑え!
10年後、科学が発達して、実際に筋繊維の太さ、強さを測れるようになった時に
『超回復やっぱりありました!』
ってなるかもしれませんが、その時はごめんなさい!!
でも、現時点では分かってない、ということは分かっています。
今回、何が言いたいかというと、
筋肉の超回復なんてないよ、
ということでなく
言われたことをそのまま信じるな、
世間の常識は怪しいぞ、
ということを言いたかったのです。
筋肉の超回復
だけでなく、
スキャモンの成長曲線
ストレッチをすれば怪我が防げる
汗をかけば痩せる
筋トレをすれば動きが悪くなる
青汁は体にいい
プロテインを飲むと太る
・・・
都市伝説的なことはまだまだ、たくさんありますよ。
もちろん、クラソノの言うことも疑ってください。
私も自分で正しいと思って言っていますが、その中にはこれまでの刷り込まれや思い込みで自分が正しいと信じていることがあるはずです。
でも、実際は違っている、ということ。
疑問を持ったら調べましょう。そして考えましょう。
「これ本当か?」と
ネットでもいいですが、ネットの場合は全てを疑ってかかるくらいの慎重さが必要ですからね。
実際、ネットでも筋肉の超回復を前提にしているものが8割−9割ですからね。
一体、正しい知識はどこにあるんでしょうね・・・