「朝食を食べてる子供の方が成績がいいとか」

「朝食を食べている人の方が肥満度が低い」

とか何かと

朝食を食べた方いい、

と主張されている気がします。

小学生の娘のお便りにも脳の栄養になるので朝は炭水化物朝食を食べましょう!

的なことが書かれていました。

本当かいな、、、それが原因じゃないと思うけどね、、


朝食を食べるか食べないかは、まぁどうでもいいとして、私が気になるのは論理の展開です。

これは見逃せない。

朝食を食べてない子どもは、勉強ができないような家庭環境であるかもしれない。

ご飯を食べるお金がなかったり、親が放任しているのかもしれない。

お金がないから塾にも行けないかもしれないし、親が教育や子どもに興味がないのかもしれない。

朝食を食べないから肥満になるんじゃなくて、そういう不規則、不摂生な生活をしているから肥満になるのかもしれない。


そういう点を考慮せずに、一方向からの統計だけで、結果と原因を結びつけることもあります。

どこかの砂漠の気温とアメリカの株価が相関している、なんてジョークもありました。

絶対関係してないだろ!ってやつ。

統計なんてそんなもの。


年収1000万円以上の人の80%が朝食を食べている、

→だから朝食を食べましょう、

というのもありましたね。

年収500万円だったら50%、700万円だったら80%、、、と収入と比例して入れば「おお、なるほどね、」となりますが、まぁ関係ないでしょうね。

1000万円以上稼いでいる人はゆとりもあるし、だからゆっくり食べることができる、のかもしれませんし。

これだけ見ても、全く意味のない数字です。

この有名なロジックに

「東大生の多くが(何%かは忘れました)小さいころ水泳をしていた」

というものもあります。

でも実は、その数字は国立大学に行った人の割合より下だったとか、、

学力とは関係ないけど、東大生に「水泳やってましたか?」と聞いてその数字を表に出せば、「ほら、水泳すると学力上がるよ!」と見えるのです。

水泳教室をやっている人やフィットネスジムなんかは、こういう数字を見逃さずに使うわけです。

(実際は全く関係ないだろうし、むしろ外を走った方が絶対にいい!

と思うんですけどね。)


統計というのはそういうものです。

世の中に出ている多くの数字で、学術論文レベルで耐えることができるものはほとんどないでしょう。

100人モニターして、5名がダイエットに成功すれば、この5名を表に出して、

3ヶ月で平均5kg痩せました!

的なコマーシャルの出来上がりです。

で、失敗した人のデータはお蔵入り・・・

嘘じゃなければ何を言ってもいい

的なところがあります。

世の中、本当にそんなものです。

上場しているような大手企業だって普通にやってます。

洗剤にせよ、当社比でこんなに落ちましたとか。

数年おきに新しくなって、その度に前の商品より落ちます!

みたいなね。

じゃ、10年前の商品はそんなにダメダメだったのかい?と。


東大生の水泳にせよ、ダイエット広告にせよ、嘘じゃない。

洗剤も。

数字の出し方や言い方、見せ方を上手に操作しているだけ。


そういうのはたくさんあります。

特に健康サプリとかダイエット関係とかは本当に注意してください。

会員さんでも、危なそうな人いますよ。

そう、あなたです!

テレビ見て、その情報を鵜呑みにしているあなたが危ない!

ビジネスになる、売れる!

となれば彼らは何でも言います。

親が筋トレしている家庭の70%の子供が大学に進学している!

なんて数字もあるかもしれません。

そうなると、またフィットネスジムさんは黙ってないでしょうね。

子供のために筋トレしましょう!!

なんて言い出す可能性もあります。

(で、実は筋トレしてない家庭の子供の進学率は80%だけど、、みたいな)


データ・数字というのは説得力があります。

それだけに騙されやすいし、多くの会社が【嘘は言わない】というルールの範囲内で、それを利用してセールスをしています。

特に健康食品やサプリメントについては注意してくださいね。

ビジネスの匂いのする数字や統計を見る場合は斜め上から、多少うがった見方をする方がいいと思います。

騙されるな!