「上流思考」(ダン・ヒース)ダイヤモンド社
という本を紹介しましょう。
(読むのが面倒な人はとりあえずこのブログ読んで、読んだつもりになってください。)
上流思考っていうのは、上流階級とか上流家庭(って、まだこんな言葉あるんだろうか?)ということでなく、川上、川下の上流という意味です。
分かりやすい例えがあります。
この本の冒頭にあるストーリーを紹介します。
”あなたが友人と川岸でピクニックをしていると、子どもが川で溺れているのが見えた。
あなたと友人は反射的に川に飛び込み、子どもを救い出す。
すると、また別の子どもがもがいているのが見える。
そしてまた一人・・・
必死で助けようとしていると友人があなたを置いて川から上がろうとしている。
「おい、どこへいくんだよ?」
あなたの呼びかけに、友人は答えた
「上流に行って子どもを川に投げ込んでるやつをとっちめてやる」”
溺れている子どもじゃなくてもいいです。
泥の汚れでもいい、ゴミでもいい。
上流から流れてくるものを下流で対処していてもキリがありません。
それより上流に行って根本原因に対処した方がいいですよね。
これが上流思考です。
原題は「UPSTREAM」
つまりは、
その場しのぎを続けても解決しない、
ってことです。
ダイエットや健康づくりも同じ。
・病気になってから治療するより、病気になる原因をなくす
・体重が増えてからダイエットするより、体重が増えないような生活をする
ってことです。
また、この本では
「どんなシステムも設計されたとおりの結果を生み出している」
と表現していますが、つまりは
「今のあなたの身体状態は、あなたが行動したとおりの結果が生み出している」
ということです。
太らないようにする、病気にならなようなシステムが大事ってことです。
ジムに通うというのは真っ先にすべき賢い行動です。(あなたのこと!)
週二回ジムに通うということをシステム化することで、それなりの結果になって返ってくるってことです。(素晴らしい!)
ただ、、
こういうのって分かりづらいわけです。
・10年後に健康がジムのおかげなのか分かりませんよね。
・つまづきそうになって危うく転びそうになったけどいつもジムで運動しているおかげで、転ばずにすんだ、ってことがあったとしても、分かりづらいですよね。
・腰痛や肩こりにならないのはジムのおかげなのかもしれないけど、それを証明することはできません。
・あなたが10年後、美しい身体を保っているかもしれないけど、それがジムのおかげってことも証明できないのです。
・子どもの運動会で転ばずに走れたのはジムのおかげかもしれないのです。
運動しなかったら次の日は腰が痛くなるとか、体重が増えるって感じですぐに結果がでると危機意識も爆上がりするんでしょうが、意外に何も変化なかったりしますからね。
むしろ筋肉が減って体重が落ちて、
「あれ?ジムをやめたら体重が減った!」
みたいなことは多々あります。
でもそれは筋肉が減ってるってだけなのでご注意ください。。
溺れている人がいなくても気づかない
皆さんがやっているのは上流での行動なので下流にいても気づかないのです。
溺れる子どもがなくなっても誰も気づきません。
上流でゴミを綺麗していても、下流の人は気づきません。
「ゴミが来ないこと」に気づく人なんていません。
『吠えなかった犬』に気づくのはシャーロックホームズくらいなのです。
今やっていることは半年後、1年後、5年後、10年後、20年後の自分のためです。
私たちの人生は生まれてから少しづつ下流に近づいている。
今いる場所が、これからの人生で一番の上流です。
身体に対する上流での対策を怠ると下流での対処が大変になります。
時間が経てば経つほど大変になってきますので、できるだけ上流で頑張っておきましょう。
(だから今やるのです!)
命の価値は無限、というのであればリターンは無限です。
僕は本当にそう思っています。
どこまでやり切るか、どこまで求めるかは人によって違いますが、【運動をしない、という選択肢はない】と思ってます。
そして、ちょっとキツ目が身体のためです。
やり過ぎず、あなたの今よりちょっと上を攻めていくところがトレーナーの腕の見せ所でもあります。
頑張ってください!
すべてのあなたのためですよ!!
僕がどうこういうより読んだ方が「ウム!」ってなると思う。